【コラム】映画ドラゴンクエスト ユア・ストーリー!堀井雄二さんに伝えたいこと

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ドラゴンクエストが映画化される。
ファミコン世代でドラクエに熱中していた僕は、興味津々だった。
「なぜ、話題のラストシーンは採用されたのか?」
「ドラゴンクエスト ユア・ストーリーには愛がないのか?」
いつもはモバイルゲーム クラッシュ・オブ・クランの記事ばかり書いているが、ゲームの原点となったドラゴンクエストの映画化について書いてみたい。
話題沸騰の映画のラストシーンだが、結果から言えば。
深いゲーム愛から出てきたメッセージだと思う。
※記事内にネタバレがあります。ぜひ、映画を鑑賞後に読まれることをお勧めします。
目次
30年という時を経てドラクエ映画化
ドラゴンクエストが、30数年の時を経てフル3DCGにて映画化された。
あのドラクエが映画化!という事でワクワクしていた一人として、多くの賛否両論は耳にしながらも映画鑑賞に出かけた。
まずは、自分の目で見てからと思いつつ。
ドラゴンクエスト ユア・ストーリーは、1992年にスーパーファミコンでリリースされた ”ドラゴンクエストⅤ 天空の花嫁” を題材としている。
総監督・脚本は山崎貴さん、八木竜一さんと花房真さんが監督を担当。「ドラクエ」の “生みの親” 堀井雄二さんが原作・監修を務め、シリーズの音楽を手がけてきたすぎやまこういちさんの楽曲を使用する。
スタッフの名前を見ても、いやが上にも期待が高まる。
ドラゴンクエスト ユア・ストーリー の世界とは?
少年リュカ(佐藤健)は父パパス(山田孝之)と旅を続けていた。
その目的は、ゲマ率いる魔物たちに連れ去られた母を取り戻すこと。 旅の道中、遂にゲマと遭遇し、魔物たちと激しい戦いを繰り広げるパパス。
しかし一瞬のスキをつかれ、リュカが人質にとられてしまい、手出しができなくなったパパスは、リュカの目の前で無念の死を遂げる――
〝親子三代にわたって魔王を倒す”。リュカの幼馴染のビアンカ(有村架純)、大富豪の娘フローラ(波瑠)のどちらかを “結婚相手に選ぶ” と言う壮大なゲームストーリーが盛り込まれている。
天空の剣と勇者を探し出し、母を助けることができるのか?
どっぷりハマったドラクエ世代
ファミコン第一世代だった僕は、周りの友達と同じようにドラクエにはまった。
チャイムがなると、小学校からランドセルを揺らしながら息を切らせて帰った。宿題など御構い無しに、汗だくのままドラクエのカセットをファミコンに差し込んだ。
テレビ画面いっぱいに現れたドラゴンクエストのタイトルとオープニングミュージックに、一気に冒険の世界に引き込まれた。
モンスターを倒し、謎を解き、世界中を冒険した。
それは、大学に進学してドラクエ5が発売された時まで続いた。社会にでて仕事を始めると、ゲームをやる余裕が一切なくなった。
寝ぼけ眼でパンをかじり職場へ行く。家に着くのは深夜だった。食事もそこそこに布団に潜り込む。
時々、ドラクエや他のゲームの話題は耳に届くが、とてもゲームをする余裕がなかった。
自分が主人公の勇者となって大魔王を倒す。ゲームの原体験となったドラクエからもらったものは、心のどこかにいつもあった。
意見が割れるラストシーン!あのセリフはどこからきたのか?
ドラクエが映画化されると聞いて、あのときのワクワク感が映画でみれる?!と期待が高まった。
しかし、映画のラストシーンに賛否が分かれている。
熱烈なドラクエファンから、怒りや憤りの声が聞こえてくる。中には感動したと言う声もあるから、受け取り方は人それぞれなのだろう。
ラストの展開 を思いついたのは、山崎総監督だったらしい。
しかし、ラストのセリフ はどうやら堀井雄二さんから出たものだった。
主人公は君。映画『ドラゴンクエスト』のタイトルに込めた堀井雄二×山崎貴監督の思いより
堀井 印象に残っているのは、最後のセリフ ですね。
山崎 ありましたね(笑)。僕の中で、堀井さんの考えた最後のセリフ がどうしても腑に落ちなくて、その素直な気持ちを直接お伝えしたところ、根気よく丁寧に説明をしてくださって。結局、深夜になってようやく僕が納得したということがありました。
堀井 そのセリフを入れるか入れないかで、前後の演出も変わってきちゃう大事なポイントでした。今振り返ると、だからこそ山崎さんは徹底して納得しようとしていたんですね。
ゲーマーは励まされないといけなかったのか?
ドラゴンクエストの映画化にあたり、山崎総監督と堀井さんは次のようにコメントしている。
ドラゴンクエスト」生みの親・堀井雄二、映画化で山崎貴総監督にお願いした2つのことより
「時代が変わり、ゲームもより物語性が重要視され、近年、実況プレイなどゲームを観ること自体が面白い、という新たな楽しみ方が生まれてきた。
これなら映画化しても『観る』という部分で気持ちを共有できるはず」と理由を明かす堀井。そんななか、立ち上がった企画が「天空の花嫁」の映画化だった。「僕自身も思い入れのある作品で、しかも山崎監督が映画化するということで絶対に面白いものになると。もう二つ返事でOKしました」
映画化へのラブコールを受けていた山崎総監督は、ゲームの映画化の難しさを語っている。
ゲームは人によっては何十時間もやるメディアですから感情移入の幅が半端ない。それを映画という技法で対抗するのは難しい なと。そもそもゲームを映画化してうまくいった作品をあまりよく知らないので
しかし、プロデューサーから熱心な誘いを受けていた山崎総監督は、一つのアイデアを思いつく。
副読本のようにならず、ゲームというメディアと戦える方法はないだろうか……ということを来る日も来る日も考えていた。そしてある日、映画のプロットを書いているときに、今回挑戦した新たな手法 がふっと浮かんだ。
堀井さんが、興味深い「ドラクエが愛される理由」を答えている。
そうですね……あえて悪く言うと、きっと「現実逃避」なんですよ。これはゲームに限らず小説も映画もそうで、現実で嫌なことを一瞬でも忘れて没頭できる――まずは娯楽の役割は、ここにあると思います。
でも、僕はプレイヤーが現実に戻ってきたときに、逃避した場所で何かを得ていてほしいな……とも願っています。ゲームを振り返って「ああ、やっぱり人生って楽しいな」と思って欲しい。あるいは人生に行き詰まったときに、ふと何か解決するヒントになって欲しい。
ドラクエリリースから30年。強烈なゲーム体験をもつファンに映画が勝負できる点は何か。山崎総監督が思いついた手法は、ある意味で面白いものだとは思う。
そこに、堀井さんの思いがラストのセリフとなり重なってくる。
映画を見た人の中には、映画のメッセージに勇気をもらった人もいただろう。
ドラクエファンは、いろんなことがあっても一瞬忘れてゲームの世界に没頭できることを知っていた。
映画の9割の時間をかけて、リュカやドラクエの世界に浸っていたファンはラストシーンに一挙に現実に引き戻される。
映画の尺の問題もあって、かなりのスピード感で展開が進むが、ゲーム体験のあるファンならついていけるはず。
しかし、ゲーム内の勇者にハラハラワクワクしているファンは、一方でドラクエをプレイするもう一人には〝なんの思い入れ〝 もなかった。
思い入れがなかったと言うと語弊があるかもしれない。100人いれば100通りのドラクエ体験に任せた結果のラストシーンに、賛否両論が溢れるのは当然ではないだろうか。
残念なことに山崎総監督自信のラストシーンに、ドラクエファンは完全に振り回されることになった。
堀井雄二さんに伝えたいこと
堀井さん。
素晴らしいドラクエの世界を生み出してくれてありがとう。
僕らは知っている。
ドラクエの時間は必ず終わりがあることを。
でも、母に叱られて落ち込んでいる時も、テストで良い点が取れなくても、勇者になれる世界がそこにあった。
ご飯を忘れて熱中し、寝不足になれる世界がそこにあった。
勇者だった僕は、天空の剣を振りかぶり現実の世界に立ち向かった。
くじけそうになっても何度も立ち上がった。
僕らはあなたに十分教えてもらった。
ドラクエはゲームだけど、人生だってゲームだってことを。
僕らは十分に知っていた。
ありがとう。ドラゴンクエスト ユア・ストーリー。
p.s 久しぶりのドラクエワールドに、ついドラクエⅤ スマートフォン版をダウンロードしました。夜な夜な楽しませてもらいます。
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★彡 これもクラクラしちゃうはず!
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